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<<   作成日時 : 2008/05/11 14:56   >>

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首筋を掠め、頬を擦る冬の風が南方の温厚、大度を還元させ続ける。  都会の澱が融けだし、渺々と吹き飛ばされ、ちぎれて霧散する。

1999年12月14日火曜日-2

首筋を掠め、頬を擦る冬の風が南方の温厚、大度を還元させ続ける。  都会の澱が融けだし、渺々と吹き飛ばされ、ちぎれて霧散する。  重くて塑性をひたすら発揮して、靴をしっかり捉え続けた。  小高い砂山の頂上で真っ赤な陽を浴びた。  優しい鷹揚な風は天上の静謐と、くるりと世界が一回転した茫洋があった。  黄昏に融け込んだ永遠に弧を認めた。  燦たる夕陽を浴びて、とぼとぼと松林を抜けて往くと、真っ暗な大海に棲む生き物の咆吼が追いかけてきた。  果てしない広がりと深淵、充実は圧倒的な寂寥で覆われていた。  エディー・バウアー は、西方の街にある。  フラットなフロアーを散策すると、アメリカの風を吸うことができる。  たっぷりしたボリウムのチェック柄のシャツを買った。  菜種の黄と忘れな草の白の細やかなステッチが深紺の深淵を覆い、サッ…!と干し草のようないい薫りが流れた。  全く新しいそれに懐かしさを覚えた。  10年ほど前に買ったウィンドブレイカーは、いまでも愛用している。  しなやかな黒のシンプルは、手首がパチッ!と閉まりたっぷりした精悍を覆う。  身につけるもので長く使えることができ、それがお気に入りであったりすると、とても幸せを感じることができる。  

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